IGBT・SiCモジュール
について




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IGBT・SiCモジュールとは?
IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)とSiCモジュール(シリコンカーバイド)は、電力を効率的に制御するパワー半導体です。これらは電力を効率的に制御し、高い耐久性と安定性を誇る半導体素子。鉄道車両や電気自動車、太陽光や風力などの電力送電や家電製品などさまざまな分野で活躍しています。その高い性能と省エネ効果から、次世代技術として現在注目されています。
IGBT
は、主に高電圧・高電流を扱うために使用される半導体です。電気のオン・オフに素早く対応でき、モーター制御や高効率な電力変換が要求される場面で多数使用されています。たとえば鉄道車両などもそのひとつ。大きな電力を流しながらモーターをコントロールするためにIGBTが導入されています。
SiCモジュールは、IGBTよりもさらに高い耐熱性と耐圧性の特性を活かし、効率のいい電力変換を得意とする半導体。熱伝導性が高く、高温環境でも安定して動作する特性から、電気自動車や再生可能エネルギー分野で注目されています。特に電気自動車の分野では、バッテリーからモーターへ電力を効率よく供給し、車の航続距離伸長に貢献しています。
実はこんなところに
ミネベアパワーデバイスのIGBT・SiCモジュール
実はこんなところに
ミネベアパワーデバイスの
IGBT・SiCモジュール
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新幹線や鉄道車両
身近な公共交通機関の代名詞である新幹線や鉄道車両。これらにも半導体が使われています。モーターを効率的に動かしながら、省エネルギーを実現するには欠かせない重要な部品です。小型かつ緻密な制御を実現する半導体は、車体の性能向上とスムーズな運航にも寄与。省エネによる環境負荷低減や、静音化による乗り心地向上の一助にもなっています。
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電気自動車
現在、環境保護の観点から電気自動車に注目が集まっています。日本政府も「2035年までに新車販売でEV車100%を実現する」と掲げており、普及率は今後さらに高まる見込みです。SiCモジュールは、電気を適切に変換・供給し、エネルギーのロスを最小限に抑えます。航続距離の向上をはじめ、バッテリーの長寿命化・脱酸素化に貢献する心臓部とも言えるでしょう。また、電気自動車のバッテリースタンドにもパワー半導体が使われています。
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電力送電
太陽光や風力で作ったエネルギーを効率良く送電、蓄電するシステムにもパワー半導体が使われています。IGBTで交流を直流に変換したり、高い電圧で送電することで電力消費を小さくすることができます。



ミネベアパワーデバイスの
IGBT・SiCモジュールの特長
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高信頼
鉄道や電力送電など公共インフラに使用されるため、高い信頼性が要求される分野で使用されています。
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高電圧・高電流
鉄道など大型のモーターを回転させるためには高い電圧と大きな電流が必要とされます。また、高い電圧で送電すると送電時の損失を低減することができます。ミネベアパワーデバイスが作るIGBT・SiCは750-6000V、200-3600Aと、大容量のモジュールを提供することで社会に貢献しています。
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小型化・省スペース
IGBT・SiCモジュールは、従来の製品よりも小型化が進んでおり、限られたスペースに高い性能を詰め込んでいます。これによりスペースを無駄に使わず、製品設計の自由度が増します。空いたスペースは新しい機能を追加するための空間に使えたり、乗車部をより広く確保できたりと利便性の向上にも貢献。
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低損失
各半導体には、電力損失を最小限に抑える技術が採用されています。これまで外に放出されていた熱を逃がさないよう構造を変更した結果、従来品よりも変換効率が30%アップしました。発熱も抑制されるため、製品の寿命延長・長期間の安定した動作を実現しています。
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低騒音
パワー半導体は電気のオン・オフを繰り返して、電力をコントロールします。その際に騒音や振動が発生しがちでしたが、構造や材質の変更によって低騒音をかなえました。新幹線や鉄道車両の分野では、その効果が顕著に発揮されています。
